宮古市川井地区(旧川井村)の川内集会所にて行われた川内鹿踊さんの自主公演を見学させていただきました。
川内鹿踊さんは基本的にお盆に踊られるのですが、このコロナ禍でそれも叶わず、芸能祭などの機会もなかったので、しばらく活動できない状況が続いていました。
そんな中、川内鹿踊のツイッターの中の方(@shishi_kawauchi)がなんとか披露の場を設けようと保存会のみなさんに働きかけて実現したのが今回の公演です。中の方、おもしろツイッタラーとしても魅力的な方なのですが、みんなで踊りたいという熱い想いがあふれていたのでずっと応援していました。この公演が決まってから絶対に行こうと心に決めていました(当日、宮古市内では芸能フェスもあったのですが!)
少し日が傾きかけた頃、「巻物開き」が始まりました。(写ってないですが)正面に巻物が置かれ、その前で掛け唄をうたって踊りに入る、儀礼的な演目です。
本来は踊り手とは別にまとめ役的な「先立ち」が唄をリードするのですが、人数が揃わなかったため会長さんが最初だけカシラを外して唄いました。
この真ん中の焚き火は、お盆に踊るときも必ず焚かれるもので、踊りの目印だったり照明の役割を持っているのだそうです。
巻物開きの後は御神酒をいただきます。これも一連の儀式です。
続いて「ショデイ庭」です。ショデイとはなんとも不思議な名前ですが、初手、初庭とか、「最初の」のような意味といわれています。「一番庭」と同じような感じでしょうか。
本物の鹿のような野性味あふれる踊りがかっこよくて魅力的ですが、所々で手を後ろに回す動作があり、幕がシュッと縮んで細長いシルエットになるのがなんだか可愛いです……
ショデイ庭の見せ場といえる、脇ジシ2人の迫力のバトルが始まります。
この睨み合ってる感じがバチバチ火花が散っているようでとても良いです。
踊りが終わる頃には山の向こうに日が隠れ、だんだんと肌寒くなってきて、もう秋も終わるんだなと感じました……
この後は集会所の中に場所を移し、色々とお話を聞かせていただいたりしました。みなさん本当に温かい方々で、たくさん美味しい料理もごちそうになってしまい、心もお腹も満たされました。
貴重な体験をさせていただき、川内鹿踊保存会のみなさんには本当に感謝です。いつかお盆に踊られる様子も観てみたいなと思いました。