紫波町の旧長岡小学校体育館で開催された芸能祭の様子です。
例年お盆には犬草公民館で犬吠森念仏剣舞が踊られていますが、今回は長岡地区の芸能として長岡さんさ踊りも加え、会場を移して開催されました。念仏剣舞とさんさ踊り(盆踊り)、どちらもお盆に欠かせない芸能です。
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長岡さんさ踊り
長岡さんさ踊り伝承会のみなさんによるさんさ踊りです。会場の長岡小学校は今年3月に閉校となってしまいましたが、小学校でも伝承会の指導のもとさんさが踊られていました。盛岡さんさ踊りにも伝統集団として出演されています。
今回は多くの演目を少しずつ披露する構成でしたが、解説付きで見比べることができてとても良かったです。駒踊くずし、田植踊くずし、剣舞くずしなど、他の芸能の所作を取り入れた演目が多く、いろんな芸能に触れた気分になりました。
犬吠森念仏剣舞
続いて犬吠森念仏剣舞保存会のみなさんです。元禄6年(1693年)に隣村の遠山村から犬吠森村に伝承された記録が残されており、300年以上の歴史をもつ念仏剣舞です。県指定無形民俗文化財にもなっています。
戦後の中断もありましたが復活し、現在では北上みちのく芸能まつりなど町外の公演にも積極的に出演されています。私が知ったのも2008年のみち芸能のときで、そこで観た大笠振りの感動は今でも忘れません。
優しい笛や鉦の音、ささらの音、色とりどりの美しい装束で踊られる念仏踊り、大好きです。
そして一番の見どころの大笠振り。30kgあるという大笠は水平を保つのも大変だと思いますがそれを感じさせない美しさ……カンナガラが翻るときの木々のざわめきのような音に心が洗われます。
祖先に思いを馳せるお盆にこのような素晴らしい念仏剣舞をみることができて幸せです。