九戸村伊保内の熊野神社例大祭で行われた神輿渡御・郷土芸能等の様子をお伝えします。
九戸まつりというのは伊保内の熊野神社例大祭(8/17〜8/19)を指しますが、3年に一度の戸田神明宮の祭典(8/16〜8/18)が開催される年には、これも含めて九戸まつりと呼んでいるようです。そして今年がその3年に一度の年なので、戸田のおまつりも観たかったのですが都合がつかず……。とはいえこのコロナ禍で熊野神社のおまつりも結局3年ぶり? ですし、私にとっては初めてです。
熊野神社は九戸政実史跡・熊野館跡のある場所に鎮座しています。祭神は伊邪那美命と誉田別命。ここから神輿渡御が始まるのかと思ったのですがそうじゃなかったみたい……
郷土芸能のみなさんが瀬月内川に架かる蒔田橋のたもとに集まってきました。どうやら行列はここから出発するようです。
初めて見る芸能ばかり。わくわくします!
さて出発。ここからは行列を追いかけて行ったり来たりしましたが芸能ごとにまとめて紹介します(なので時系列ではないです)。
二ツ谷虎舞
行列の先頭はこちらの虎舞でした(二ツ谷虎舞連中、と書いてありました)。露払い的な役割なのでしょうか。
普段見慣れている虎舞とはかなりちがったビジュアルで、八戸の虎舞に近い気がします。権現様みたいに頭噛み噛みもしてくれます(八戸の虎舞、私は全国虎舞フェスティバルでちょっと観たことあるくらいなので正確ではないかもです。八戸に限らず青森の虎舞がこういう感じなのかも)。虎に追いかけられた子供がギャン泣きしたりしてて微笑ましかったです。
太神楽
団体名的なものは確認できませんでしたが、太神楽です。狐面の舞手が二人、先頭に立って優雅に舞っていました。どういういわれがある太神楽なのか気になるところです。
それにしても往時の面影を残す風情ある町並み、とても好きです。
川向駒踊
川向駒踊、という名前でいいのか自信ないですが「川向若者連中」と書いてありました。前に軽米へ行ったときも感じましたが、やっぱり県北は駒踊が盛んです。かつての南部馬の産地も近いですしね。
お囃子はアップテンポな太鼓とにぎやかな笛でなんだかくせになります。ずっと頭から離れません。
少し動画で。
江刺家神楽
権現様が二体ついていて、一方は幕に新山神社と書いてあるので通常のものだと思いますが、もう一方は熊野神社とありました。
今回は観れませんでしたが江刺家神楽さんの権現舞は下舞からめちゃめちゃかっこいいんですよね(この翌日にステージ公演があったようです。何やったのかな)。
神楽の前方には猿田彦がいました。
荒谷獅子踊、小倉七ツ物舞
九戸にもシシオドリや七ツ物があるようですが、荒谷獅子踊はシシが一匹だけ、小倉七ツ物舞は旗を持った人だけ練り歩いていました。今回たまたま都合がつかなかったとかでしょうかね……もしかしたら別日には出てたのかもしれません。どちらも非常に気になる芸能です。また来なきゃです。
風流山車
風流山車も立派でした。大きさより丁寧に作り込まれている印象の山車、見応えありました。坂上田村麻呂、為朝大蛇退治、天岩戸をそれぞれ題材にした3台。
着輿祭
行列は一時間ほどかけて練り歩き、八幡宮に到着に到着しました。
ここでは着輿祭が執り行われ、各芸能の奉納もありました。2日後の神輿還御ではおそらくここから出発して逆ルートで熊野神社に戻ることになるはずです。
九戸まつり、出店やステージイベントもにぎわっていて、この後の花火大会が多くの人にとってのクライマックスなのだと思いますが、私は明日早いのでこれにて帰ります。でも知らなかった九戸の芸能を観ることができて満足です。またぜひ訪れたいです。次こそは(3年後ですが)戸田神明宮のおまつりも!